【ブランド牛】種類と特徴を解析!高級牛肉を安心して買える秘訣を伝授!
ブランド牛といえば一度は聞いたことがあるかと思いますが、
三重県の肉の芸術品の異名をもつ松阪牛。
世界的人気が広がる兵庫県の神戸ビーフ。
日本でもっとも歴史のある滋賀県の近江牛などがあります。
その地域に行けば食べたくなったり買って帰ったり、近くにいたらオススメしたりしている方もいらっしゃるかもしれません。
でも本当に
「ブランド牛なら間違いない?」
「普段買うお肉より高いけど本当に美味しい?」
などブランドに惑わされて本当に大丈夫でしょうか?
そんなブランド牛肉の本当の良さと安心して買える秘訣をお伝えします。
この記事の目次
ブランド牛の定義
ブランド牛は銘柄牛とも言われています。
そもそもブランド牛は各生産者団体が独自に設けています。全国に200種類以上あり産地による定義以外には全国食肉格付協会が決める肉質等級があります。
肉質等級とは精肉専門店や焼肉屋さん、飲食店で宣伝するときによく目にするA4、A5ランクなどの肉質や脂質などで決まる評価のことです。
ブランド牛になるための条件はそれぞれ異なりますが、肉質等級がある一定以上を満たす(A4ランク以上など)ことを条件に定める場合もあります。
生まれたところや育った場所だけでブランドになるわけではないということです。
日本三大和牛
松阪牛(まつさかうし)
出典元 :松阪牛協議会
『肉の芸術品』の異名をもつ。
三重県松阪市及びその近郊で肥育され松阪牛個体識別管理システムに登録された但馬(兵庫県)系の黒毛和牛を素牛とし、未経産(子を産んでいない)の雌牛であること。
肉質等級の条件は特に無いです。この条件さえクリアしていれば最高ランクのA5から最低ランクのC1まで松阪牛となります。
松阪牛生産地域において900日以上の長期肥育されていること。
初めの条件にさらにこの条件を満たせば『特産松阪牛』になります。
販売店には鈴の形をした看板が会員番号付会員証が配布される。販売時には、生産地を示す認証表示が販売店において行われています。
神戸肉(こうべにく)または神戸ビーフ
出典元 :神戸肉流通推進協議会
他の銘柄牛が〇〇牛とつくものが多く神戸肉も『神戸牛』と間違えて呼ばれていました。
メディアなどに取り上げられ神戸牛の方が認知され、誤解をなくすために2007年に神戸牛も正式に商標登録されました。
厳格に管理された但馬牛であること。未経産(子を産んでいない)の雌牛または去勢牛(オス)であること。
認定された生産者・肥育業者によって育てられ、生まれ・育ち・出荷まですべてが兵庫県で行われた牛であること。
食肉として利用できる割合を基準化した歩留まり等級がAまたはBであること。
肉質や脂質の評価基準である肉質等級が4以上(1~5)で、霜降りのランクを表すBMS値がNo.6~12(12段階)であること。
枝肉の重量が雌牛230~470kg、雄牛260~470kgであること。
神戸ビーフになるにはブランド牛の中でも日本一厳しい条件と言われています。
神戸ビーフに認定されたお肉には四つの部位に証明する判が押印され、証明書として1頭ごとに『神戸肉之証』が交付されます。
近江牛(おうみうし)
出典元 :近江牛生産流通推進協議会
滋賀県内で最も長く肥育された黒毛和種であること。
数ある銘柄牛の中でも歴史が最も古いのが近江牛である。江戸時代に味噌漬けが養生薬の名目にて将軍家に食されていたそうです。
等級などの条件は特になし。歩留まり等級がAまたはBで、肉質等級が4以上(1~5)の近江牛は『認定近江牛』と定められます。
全国ブランド牛の種類
日本三大和牛以外にも全国にブランド牛は200種類以上あります。
たくさんある中でいくつかご紹介します。聞いたことのある銘柄もあると思います。
前沢牛(岩手県)、いわて短角牛(岩手県)、仙台牛(宮城県)、米沢牛(山形県)、山形牛(山形県)、常陸牛(茨城県)、上州和牛(群馬県)、甲州牛(山梨県)、信州牛(長野県)、能登牛(石川県)、若狭牛(福井県)、飛騨牛(岐阜県)、京の肉(京都府)、熊野牛(和歌山県)、但馬牛(兵庫県)、三田牛(兵庫県)、鳥取和牛(鳥取県)、オリーブ牛(香川県)、小倉牛(福岡県)、佐賀牛(佐賀県)、くまもと黒毛和牛(熊本県)、阿蘇王(熊本県)、宮崎牛(宮崎県)、尾崎牛(宮崎県)、山崎牛(宮崎県)、鹿児島黒牛(鹿児島県)、石垣牛(沖縄県)などなど。
ごく一部ですが業界では非常に有名なブランド牛です。名前が有名というよりもやはり品質が高く、いろいろな条件をクリアしている牛なので市場では高値が付き名前が認知されやすくなっています。
1頭買いをする場合でも銘柄を指定して買う業者も多いです。
販売するときに銘柄を全面に出して売り出すことが最近増えてきているのを肌で感じています。
付加価値が付くため生産者にとっても販売業者にとってもメリットがあるからです。
ブランド牛なら間違いない?
ブランド牛に認定されれば一頭でもバラバラに分割してもブランドを名乗れます。
神戸ビーフや松阪牛などのブランドになるための条件はそれぞれ異なりますが、
「ブランド牛なら間違いない?」
については本物であれば間違いないです。
ただ生まれ育った地域を名乗る銘柄で等級に関係のない牛に関しては一概に言えません。
それとブランド牛でなくても肉質や脂質がかなり良く、キメが細かくて美味しいものもたくさんありますのでご理解ください。
ブランド牛はどこで買える?
インターネットの普及に伴い今では全国のブランド牛はどこにいても手に入るようになりました。
ただいろんな銘柄や産地が多すぎて迷うのは当然です。一度で自分好みのお肉に出会うのは難しいかもしれないので是非いろいろ試していただきたいです。
部位によっても好みは違うのでまずは近くのブランド牛をご自身の目で見て買えるところがあれば行ってみてください。
それを基準に他のお肉が美味しいかどうかを判断されてはいかがでしょうか。
通信販売でもいろいろ数多く販売されています。全国のブランド牛が手軽に購入することができます。
実店舗(精肉店や焼肉屋)のあるお店で証明書などが置いているところが特におすすめ。
丁寧なところは証明書のコピーをお肉に付けてくれるお店もあります。ブランド牛のシールを生産者さんが発行しそれをお肉に貼っているところもあります。
冷蔵(チルド)で発送してくれるお店は品質に自信がある証拠です。前もっての準備が出来ないため鮮度が良いことが多いです。
冷凍は宅配業者とご注文者・送り先との受け取りの問題を解消することや事前準備などが可能で非常に便利です。ただ品質はわかりません。
レビューも多少は参考になりますが個人の意見に惑わされずに店舗やお店の人などで決めても良いと思います。
「普段買うお肉より高いけど本当に美味しい?」
については先ほどお伝えしたように値段が高ければ美味しいとは限りません。
是非お住いの地域や近くでよく聞くブランド牛を一度食べていただきそれを基準にその他も判断してください。
特にブランドにこだわらず良いものを仕入れて売っているお店もあります。ブランドにこだわって上質なものを取り揃えているお店もあります。
あとは価格と消費者さんの価値が近いお店、要はこのお肉ならこれだけの価値はあると思えるお店を見つけて頂けたら幸いです。
ブランド牛も牛個体識別番号で安心
皆さんも個々にマイナンバーがあるように牛にもそれぞれ個体識別番号という10桁の数字で管理されています。平成15年に牛肉のトレーサビリティ法が施行されました。
牛肉トレーサビリティ法とは牛の生産から流通、消費までを個体識別番号で管理する措置のことです。
個体識別番号で牛がどこで生まれてどこで育ち、どこへ出荷されたかを誰でも調べることが出来ます。
これにより産地偽装がされにくかったり何か問題があった場合の処置が早かったりします。
表示義務はないですが信用を売りにするお店では自主的に表示しているので安心材料の一つになるのではないでしょうか。
まとめ
ブランド牛についてお伝えしました。
少しでも不安要素を減らし、ブランド牛を安心して購入し味わって頂けたら幸いです。
ブランド牛の良さはもちろんですが、それ以上にその牛を毎日愛情を注いで育てている畜産農家さんの日々の努力がブランドになっているのは間違いありません。
大切に育てた牛を大切に加工・販売し最高の状態で食べていただける様心がけています。感謝の気持ちを忘れずに。
【お肉なび】では安全で安心なお肉が皆様の食卓に届くお手伝いをしています。