【和牛と国産牛の違い】どちらが美味しい?どちらが柔らかい?
皆さんは和牛と国産牛の違いを聞かれて、すぐに答えることはできますか?
日本で育った牛は和牛?それとも国産牛?
スーパーの精肉コーナーを見て、国産牛と表示されているお肉は安心と思っていませんか?
牛肉の和牛と国産牛の違いを徹底解説します。
これで買い物をするときにご自身が失敗していたことに気付くチャンスです。
この記事の目次
和牛と国産牛の見た目の違い
加工された牛肉で和牛と国産牛の大きな違いは、まずはお肉の赤さです。
触ったり食べると更に違いはわかりますが、買い物をするときに見て購入する場合の判断基準は肉色です。和牛よりも国産牛の方が赤色が強いです。
スーパーや専門店などでは産地や品種の表示義務があるので、和牛(黒毛和牛)か国産牛の表示で判断も出来ます。
肉色以外にはサシ(霜降り)と呼ばれるお肉の脂肪交雑で見分けることも出来ます。お肉の断面を見たときに細かな脂肪が入っているのが和牛の特徴です。
ただし牛肉のランクや部位によってサシ(霜降り)が入りにくいものもあるので一概に言えませんが、上の図のように左が和牛・右が国産牛のサーロインです。
和牛の種類 全4種
和牛とは日本で生まれ日本で育った日本在来の牛のことをいいます。
和牛の中でも4種類の品種に分かれています。
・黒毛和種(くろげわしゅ)
・褐毛和種(あかげわしゅ)
・無角和種(むかくわしゅ)
・日本短角種(にほんたんかくしゅ)
和牛はこの4種類ですが、一般的に知られている黒毛和種が約9割以上を占めています。
神戸牛や松阪牛などのブランド牛と呼ばれる牛も黒毛和種です。
国産牛の種類 全2種
日本の国産牛と呼ばれている牛は大きく分けて2種類。
・ホルスタイン種
・交雑種(ホルスタイン種の雌×和牛の雄)
ホルスタイン種の原産国はオランダの北オランダ州及びフリースランド州、ドイツのホルスタイン地方の牛です。
体の色が白と黒の模様が特徴で日本でも馴染みのある牛です。
今ではホルスタイン種は乳牛の約98%、肉用牛として約40%を占めています。主にメスは乳牛として、オスは去勢し肉用として流通しています。
ホルスタインのメス牛と和牛のオス牛を掛け合わせた牛を交雑種(F1)と呼びます。
スーパーなどでよく見かける国産牛の表示の牛肉は、ホルスタイン種または交雑種のことを表しています。
最近は、ホルスタイン種以外の外国種(オーストラリア産のブラックアンガスなど)と和牛を交配して交雑種を増やす動きも業界の中では目立ちます。
和牛と国産牛の味の違い
まずは和牛と国産牛では味に違いがあります。
赤身部分では和牛の方が味に深みがあり、お肉本来の濃厚な味があります。
脂身部分では和牛の方が甘みが強いのが特徴です。
国産牛のお肉はクセやしつこさが少ないため食べやすいのが特徴です。
和牛と国産牛の柔らかさの違い
続いて和牛と国産牛を食べ比べたときにわかる違いは柔らかさです。
全体的に国産牛よりも和牛の方が肉質は柔らかいです。
和牛は国産牛に比べて筋肉繊維のキメが細かく、お肉を口に入れて噛むと繊維がほどけやすいため柔らかく感じます。
サシ(霜降り)もお肉の繊維の中に脂肪が入るため、柔らかく感じる理由の一つです。
部位によって若干違いはありますが、スライスしたお肉やステーキ肉などいろいろなカットをしても和牛の方が柔らかいです。
ヒレは和牛も国産牛もそこまで柔らかさに違いはなく、どちらも他の部位に比べて柔らかいです。
和牛と国産牛のカロリーの違い
気になるカロリーも和牛と国産牛では違いがあります。
見た目でも違いがあったように、和牛の方がサシ(霜降り)が入っているため脂肪分が多くカロリーが高くなります。
部位によって違いはありますが、例えばサーロイン(脂身付き、生)で100gで見ると、
和牛 498kcal 、国産牛 334kcal
同じ部位でもこれだけ差があります。
ダイエットなどを気にするのであれば和牛や国産牛の脂身の少ない部位を選ぶか、国産牛のものを選ぶ方がカロリーが少なくて良いです。
和牛と国産牛の価格の違い
最後に大きく違ってくるのが価格です。
牛肉の一頭で見たときでは和牛と国産牛ではおおよそ2倍くらい違いがあります。和牛の方が高いです。
部位で見たときは1.5倍から3倍以上価格に差が出るものもあります。
ヒレでおおよそ2倍強、赤身のモモでは1.5倍から2倍ほど違いがあります。
上質なお肉を求める方には和牛を、日々の献立でリーズナブルに抑えたい方には国産牛をおすすめします。
まとめ
以上で和牛の国産牛の違いをお伝えしました。
用途やそのとき求めるものを上手に選び、それぞれの良いところを理解した上で使い分けて頂けると幸いです。
和牛と国産牛のどちらも国内で肥育、加工、販売しているので安心です。
安さや表示だけで判断せず、楽しい買い物や食事になると嬉しいです。
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