【牛肉カルビ】知ってるようで知らない!カルビの特徴と魅力を徹底解説!
焼肉用のお肉で欠かせないのが牛カルビです。
焼肉屋や精肉店に行ってもだいたいどこにでもあるカルビですが、
脂が多いイメージ?
並カルビ、上カルビ、特上カルビ、特選カルビは何がどう違うの?
そんな今さら聞けないけど謎だらけなカルビを徹底解説いたします。
この記事の目次
牛カルビってどこのお肉?
カルビとは韓国語で肋骨(あばら)を意味し、韓国料理ではその周辺に付いているお肉(バラ肉)を意味しています。
バラ肉はお腹周りのお肉で、牛肉はブリスケ(別名前バラ・肩バラ)・三角バラ・外バラ(別名トモバラ)・中バラに分かれています。
ブリスケに関しての詳細はこちらをご覧ください。
【牛肉ブリスケ】を徹底解析!お肉のプロたちが口を揃えて支持する前バラ・肩バラ
豚肉もお腹周りのお肉を焼肉用で豚カルビとして提供されています。
牛バラ肉からカルビ・上カルビ・特上カルビへ
バラ肉の中でも焼肉用カルビとして使われるのは三角バラ・外バラ・中バラです。
三角バラ
三角バラは焼肉の王様と呼ばれるほど綺麗なサシが入っていて、お店によって名前は異なりますが特上カルビや特選カルビ、三角バラ(サンカク)として提供されています。
端の部分や薄い部分は並カルビや上カルビになることが多いです。
外バラ(トモバラ)
外バラ(トモバラ)を分割すると縦バラ・ササミ(ササニク・フランク)・インサイドスカートに分かれます。
縦バラは身の厚い部分を上カルビ、薄い部分を並カルビとすることが多いです。脂は多めですが上質なお肉だとサシも入り旨味があって柔らかいです。
ササミは見た目が笹の葉に似ていることから名前が付けられています。
別名ササニク・ササバラ・フランクなどと呼ばれ、バラの中ではかなり赤身のお肉でほど良くサシが入っています。あっさりして柔らかく一頭で約2kg弱しか取れない希少部位です。特上カルビや上カルビ、フランクなどで提供されています。
インサイドスカートは外バラの内側にあるお肉。
横隔膜(ハラミ)に非常に近い腹横筋です。見た目や食感などはハラミに似たバラ肉で、バラ肉のコクとハラミの旨味を兼ね揃えた部位です。別名ウチハラミとも呼ばれています。
上カルビなどに含まれて提供されていますが、単体でメニューに載ることは少ないです。
中バラ
中バラを分割するとヘッドバラ・バラプレート・中落カルビ・カイノミ・カッパに分かれます。
ヘッドバラは三角バラの続きの部位。
サシが入りやすいですが、牛の大きさによって厚みに差が出る場所です。
見た目も綺麗で柔らかく特上カルビや上カルビで提供されています。
バラプレートはバラの中でもっとも脂の多い部分です。
脂を落として身をとっても焼肉用としてはほとんど商品にならないので、切り落としや細切れなどに使われることが多いです。
中落カルビは肋骨と肋骨の間のお肉です。
骨を外した時の形が下駄に似ていることから別名ゲタとも呼ばれています。
骨に隣接しているお肉は傷みやすいですが旨味が詰まったお肉です。
並カルビや中落カルビとして提供されています。
カイノミは見た目が貝の身に似ていることからそう呼ばれています。
カイノミはバラの中でもヒレ(ヘレ)に近い部位で、赤身とサシのバランスが非常に良く希少価値の高い部位です。味も濃厚で柔らかく人気が高いです。
上カルビや上赤身、カイノミとして提供されることが多いです。
カッパはナカバラ、外バラの外側に付いている部位です。
スジ肉やミンチ材にすることが多いですが、厚みのある部分は焼肉用で提供しているお店も増えています。
少し硬めの部位ですが包丁で切込みを入れると焼肉用でカッパとして商品化されています。少し歯ごたえがあり味もあるので密かな人気です。
牛肉の【カイノミ】とは?希少部位カイノミの特徴と入手方法
牛カルビの特徴
カルビはロースなど霜降り(サシ)になっているのとは違って脂と赤身が層になっているのが特徴です。
皮、脂、赤身を三枚肉とも言います。
カルビになるまでにバラ肉をいろいろな部位に分ける必要があります。
そのため商品化するのに半分以上の脂を落とす必要があり、ロースやモモ肉などの部位よりも歩留りが悪い(ロスが多い)のが特徴です。
赤身志向が進んでいる状況で特にスーパーや精肉専門店のようなお客様が目で見て購入を考える場合、脂が多いと売れにくいため一昔前よりさらに脂を落とさなければいけないのが現状です。
そのため価格も徐々に上がってきています。
牛カルビのランク基準
上記でご紹介したようにバラ肉にはいろいろな部位があり、その中でカルビ・上カルビ・特上カルビなどでランク分けをし提供されています。
ただしその分け方に基準や決まりがあるわけではなく、独自の基準で名前を付け提供しています。
なので同じ商品でもお店によって異なるため価格だけでは判断しにくいのでご注意ください。
また通販など目で見て購入出来ない場合はしっかりと事前確認を行った上で購入することをおすすめします。
牛カルビの価格
黒毛和牛、交雑種、国産牛、輸入牛によってカルビの価格も変わってきます。
ただ黒毛和牛の上質なお肉になればなるほど価格の幅が大きくなります。
つまり輸入牛のカルビはバラのいろいろな部位が違っても価格にそれほど差が出ないと言うことです。
黒毛和牛の上質なものになればなるほど希少価値が増し価格幅が大きくなります。
たとえば、
黒毛和牛
カルビ 100g 450円 ~ 600円
上カルビ 100g 600円 ~ 900円
特上カルビ 100g 900円 ~ 1,500円
輸入牛
カルビ 100g 250円 ~ 400円
独自調査ですのでご参考まで。精肉を購入する価格を載せていますので、焼肉屋などで食べる場合は約2、3割は高くなる場合があります。
カルビになるまでの牛バラ肉の加工を動画で解説
少しマニアックな方向け。
お肉の加工を行っている裏側を動画で解説しています。
牛肉の中でもっとも脂の多い牛バラ肉。
カルビとして提供・販売されるまでにかなりの脂を取り除く必要があります。
お肉の専門的なことにご興味ある方は是非覗いて見て下さい。
カルビがもっと楽しめるようになるかもしれません。
今回は牛バラ肉の中でも外バラという部位です。
そこまでは興味ないと言う方はスルーしてください。
まとめ
以上で牛カルビについて解析いたしました。
牛バラ肉は細かく分けると種類が多く、機械で分けることは今のところ出来ません。すべて手作業で分割していくためプロの技術が必要です。
【お肉なび】では知ってそうで知らないお肉の情報を発信していきます。
カルビについて詳しく知ることで焼肉屋で注文するときや、精肉専門店でどの部位か解りながら注文するとより楽しくなります。
自分好みの部位も是非見つけてみて下さい。